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確定申告の疑問を解決!青色申告・白色申告の違いと初心者が知るべきポイント

確定申告の素朴な疑問:「青色とか白色って何?」

新社会人になったばかりの皆さんの中には、「確定申告って聞いたことあるけど、よくわからない…」という方も多いのではないでしょうか? さらに、「青色申告」とか「白色申告」という言葉を聞いたことがあっても、それが何を意味するのかピンとこないかもしれませんね。

そこで今回は、確定申告の基本と「青色・白色申告」の違いについて、わかりやすく説明します!

そもそも確定申告って何?

確定申告とは、1年間の所得(収入から経費などを差し引いた利益)を計算し、税金を納めたり還付を受けたりする手続きのことです。

会社員の場合、通常は会社が年末調整をしてくれるため、自分で確定申告をする必要はありません。しかし、以下のようなケースでは確定申告が必要になります。

どんな人が確定申告をするの?

確定申告をすべき人の主な例は次のとおりです。

① 副業で20万円以上の所得がある人

会社員でも、副業の所得(収入から経費を引いた金額)が20万円を超えた場合は、確定申告が必要です。たとえば、フリーランスの仕事、YouTube収益、ハンドメイド販売などが該当します。

② フリーランス・個人事業主

自分で事業をしている人は、会社員のように年末調整がないため、自分で所得を計算して確定申告をする必要があります。

③ 医療費がたくさんかかった人(医療費控除)

1年間にかかった医療費が一定額を超えた場合、確定申告をすれば税金の一部が戻ってくる「医療費控除」が受けられます。

医療費の支払いがたくさんあったような場合、確定申告をして医療費控除を申告すると、所得税が還付される可能性があり、また翌年6月以降に課税される住民税(道府県民税・市町村民税)が安くなります。

ただし、医療費控除を受けようとされている方が、確定申告不要とされているかた(①年金収入が400万円以下で公的年金以外の所得が20万円以下の方②給与所得者で給与以外の所得が20万円以内の方)が医療費控除の申告をする場合、①年金以外の所得や②給与以外の所得が20万円以下であったとしても、確定申告する上では、除外される所得ではないため、20万円以下の所得を申告することになり、医療費控除額よりも多い所得を申告するようになった場合は、逆に所得税の納税が生じる場合があります。この場合は、所得税の申告はせず、住民税のみ医療費控除の申告をすることが有利となります。

公的年金収入400万円以下の年金受給者が、医療費控除をする場合、20万円以下の公的年金以外の所得がある場合は、その所得と医療費控除額(通常は支払った医療費から10万円差し引いた金額)を比べて、医療費控除額の方が多い場合は所得税の確定申告をした方が有利となります。

20万円以下の所得  医療費控除額(支払った医療費10万円を引いた金額)…所得税の申告が有利

※合計所得が200万円以下の方は10万円を引くのではなく、「合計所得×5%をした金額」を引いて医療費控除額を計算します。

給与所得者の方で、給与以外に20万円以下の所得がある場合は、その所得と医療費控除額(通常は支払った医療費から10万円差し引いた金額)を比べて、医療費控除額の方が多い場合は所得税の確定申告をした方が有利となります。

20万円以下の所得  医療費控除額(支払った医療費10万円を引いた金額)…所得税の申告が有利

※合計所得が200万円以下の方は10万円を引くのではなく、「合計所得×5%をした金額」を引いて医療費控除額を計算します。

④ 住宅ローンを組んだ人

住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合、最初の年は確定申告が必要です(翌年以降は会社の年末調整で対応可能)。

このほかにも、株や仮想通貨の売却益がある人、退職して年の途中で収入が途絶えた人なども確定申告が必要になる場合があります。

青色申告と白色申告って何?

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。どちらも税金を計算する方法ですが、違いを簡単にまとめると以下のようになります。

申告の種類 特徴 メリット

青色申告 事前に申請が必要。帳簿の記帳が必要。 最大65万円の控除、赤字の繰越しが可能、家族への給与(青色専従者給与:事前に届出が必要)が経費になる など

白色申告 事前申請なしでOK。簡単な記帳でOK。 手続きが簡単だが、控除や特典は少ない

青色申告のメリット

青色申告の最大のメリットは、**「最大65万円の控除」**を受けられることです。控除とは、税金を計算する前に差し引ける金額のこと。つまり、課税される金額を減らせるので、結果的に税金を少なくできます

また、事業で赤字が出た場合、翌年以降にその赤字を繰り越せる制度もあります。これにより、翌年に利益が出ても、その赤字分を差し引いて税金を減らせるのです。

白色申告は手続きが簡単

一方、白色申告は事前の申請が不要で、帳簿も比較的シンプルでOK。ただし、青色申告のような大きな控除は受けられません

結局どっちがいいの?

「これから副業を始めたい」「フリーランスとして活動を考えている」という人は、青色申告を選ぶと節税のメリットが大きいです。ただし、帳簿の作成が必要になるため、会計ソフトを活用するのがおすすめです。

「とりあえず試しに副業を始めたばかり」「手間をかけたくない」という場合は、まずは白色申告で様子を見るのもアリです。ただし、将来的に本格的に事業を続けるなら、青色申告に切り替えると税金面で有利になります。

まとめ

確定申告 は1年間の所得を計算し、税金を納めたり還付を受けたりする手続き。

会社員でも副業収入が20万円以上ある場合などは確定申告が必要

青色申告と白色申告があり、青色申告の方が税金の優遇措置が多い

青色申告は手間がかかるが節税メリットが大きく、白色申告は手続きが簡単

確定申告は、最初は難しく感じるかもしれませんが、実際にやってみると意外とシンプルです。特に、副業やフリーランスを考えている人は、早めに青色申告の準備をするとお得ですよ!

これから確定申告デビューする皆さんの参考になれば嬉しいです。

※アフェリエイトを利用しています。

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