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コロナによる赤字分の税金を取り戻す~青色欠損金の繰戻し還付の特例~

青色欠損金の繰戻し還付とは

前年度まで黒字で納税をしていた法人が、当期に赤字に転落した場合に、前年度に納税した法人税の還付を受けることができる制度です。

青色欠損金には、繰越控除と繰戻し還付がある

青色申告書により提出している法人が、当期に赤字により欠損金が生じた場合には、「青色欠損金の繰越控除」と「青色欠損金の繰戻し還付」のいずれかの適用ができます。

青色欠損金の繰越控除は、当期に生じた欠損金を翌期以降に繰り越し、翌期以降に黒字となり、所得が生じた場合には、繰り越された欠損金と相殺することにより、納税額が発生しないこととするものです。

青色欠損金の繰戻し還付は、当期に生じた欠損金を前年度に生じた所得と相殺することで、前年に納付した税金の還付を受けるものです。

繰越控除と繰戻し還付のどちらを選択するかは法人の意思

青色欠損金の繰越控除は、欠損金を9年繰越し(平成30年4月1日以後に開始する事業年度において生ずる欠損金の繰越期間は10年)出来ますが、多額な欠損金が生じた場合などは、繰越可能な9年間で使い切れない場合もあります。繰戻還付の適用が出来るようであれば、資金繰りの観点からも繰戻し還付の選択の検討は必要です。

欠損金の繰越控除か、繰戻し還付か、選択が出来るため、繰戻し還付を受けようとする場合には、法人の意思表示のため「欠損金の繰戻しによる還付請求書」の提出が必要となります。

青色欠損金の繰戻し還付の適用要件

青色欠損金の繰戻し還付の適用を受けるためには、次のすべての要件を満たす必要があります。

①還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度までの各事業年度について、連続して青色申告書である確定申告書を提出していること

 →還付所得事業年度とは、青色申告書である確定申告書を提出する事業年度にて欠損金額が生じた場合に、その欠損金額を繰り戻して法人税の還付を受けようとする所得が生じた事業年度のことで、繰り戻す欠損金が生じた事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度のことをいいます。

  欠損事業年度とは、青色申告書である確定申告書を提出する事業年度に欠損金が生じた場合の事業年度のことです。  

  事業年度が1年の法人であれば、還付所得事業年度は「前期」のことであり、欠損事業年度は「当期」ということになります。

②欠損事業年度の青色申告書である確定申告書を提出期限までに提出していること

 →欠損事業年度において、白色申告書である確定申告書を提出したり、期限後に申告書を提出している場合は、要件を満たしません。

③欠損事業年度の青色申告書である確定申告書の提出と同時に「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を提出すること。

④普通法人のうち各事業年度における資本金の額が1億円以下であること。

 ただし、資本金の額が5億円以上の大法人との間に完全支配関係(100%子会社及び100%グループ内の複数の大法人に発行済株式の全部を保有されていること)がある法人その他一定の法人は除かれます。

新型コロナ税特法の特例

欠損金の繰戻による還付の特例として、通常では適用を受けられない法人においても、期間限定で、欠損金の繰戻し還付の適用を受けられるようになりました。

適用法人の拡大

各事業年度終了の日における資本金の額が1億円超10億円以下の法人にも、令和2年2月1日~令和4年1月31日までの間に終了する事業年度において生じた欠損金額について、欠損金の繰戻し還付の適用が可能です。

ただし、資本金の額が10億円を超える大規模法人との間に完全支配関係がある場合には、特例の適用は受けられません。

還付請求書の提出期限の緩和

令和2年2月1日から令和4年1月31日までの間に終了する事業年度にて繰戻還付の適用を受ける場合、青色申告書である確定申告書の提出と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書の提出が必要となりますが、令和2年7月1日前に確定申告書を提出した法人の還付請求書の提出期限は、令和2年7月31日となっています。

参考:国税庁HP・財務省HP

 欠損金の繰戻しによる還付(国税庁)

 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除(国税庁)

 欠損金の繰戻しによる還付の特例(財務省)

㊟個別の税務判断は、税の専門家に相談されることを、オススメいたします。

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