所得税~個人にかかる税金

住宅取得初年度の確定申告~住宅ローン控除と給付金など~

 住宅ローンを組んで、自宅を購入された場合、要件を満たしていると、住宅ローン控除の適用を受けられます。
住宅ローン控除の適用を受けることによって、控除期間の税金が安くなるため、積極的に適用を受けることをお勧めします。

住宅ローン控除を受けるためには、初年度に確定申告が必要

 事業をされている方であれば、毎年確定申告をされているとは思いますが、お勤めされている給与所得者は、お勤め先で年末調整で年税額が確定するため、副業などの他の所得がない場合や、医療費控除等の還付を受けたい場合を除けば、所得税の確定申告は不要です。

ただし、住宅ローンを組んで自宅を購入し、住宅ローン控除を受ける場合には、初年度に限り、確定申告を行う必要があります。

「確定申告」と聞くと、なんだか難しそうだとか、何をどうすればいいのか分からない、と感じる方が多いというのが実情です。
ただし、「国税庁の確定申告作成コーナー」を利用することで、確定申告書の作成に対するハードルはグッと下がります。

国税庁の確定申告作成コーナーを利用する

 国税庁のHP内に、確定申告作成コーナーがあります。必要事項を入力して進んでいくと、確定申告書が出来上がります。
マイナンバーカードをお持ちの方や、過去に税務署で確定申告をされた方で利用者識別番号をお持ちの方であれば、電子送信が可能です。
電子送信をすることで、確定申告書の提出となります。別途、添付書類を税務署に郵送すれば、確定申告は完了です。

 マイナンバーカードや利用者識別番号をお持ちでない方は、国税庁HP内の確定申告作成コーナーで作成した確定申告書を印刷したもの添付書類を一緒に、税務署へ郵送又は税務署の窓口へ提出をすることとなります。

国税庁 確定申告書等作成コーナー

電子申告(e-Tax)で確定申告を送信した場合の添付書類の提出と期限

 確定申告書を電子申告(e-Tax)で送信する場合、提出すべき書類については、別途郵送する必要があります。
書類の郵送の際は、「申告書等送信票(兼送付書)」を印刷して一緒に郵送しましょう。
この「申告書等送信票(兼送付書)」は、申告者の住所氏名の他、確定申告書を送信した日時や受付番号が記載されており、電子送信した書類の内容や提出省略できる書類、別途(郵送にて)提出する書類名が一覧になっているものです。

「申告書等送信票(兼送付書)」の印刷について

e-Taxソフトでは、申告等データの送信後に利用者のメッセージボックスにご利用になられた手続の受付結果の通知が格納されます。
通知を開くと「送付書表示」ボタンがありますので、クリックをし、「申告書等送信票(兼送付書)」を表示させて印刷の上、必要事項を記載し、添付書類とともに提出してください。
国税庁 添付書類の送付

添付書類の期限

例:確定申告書の電子送信…3月15日
  添付書類をポストに投函…3月16日
  添付書類が税務署に到着…3月17日
  ⇒確定申告書が期限内の3月15日に電子申告にて送信されているため、期限内に提出されたものとして取り扱われます。
添付書類が期限後になっても、期限に遅れて提出されたということにはなりませんが、申告書を電子申告で送信したら、添付書類はなるべく早く税務署に郵送するようにしましょう。

税務手続きに関する書類の送付と提出時期

 税務署に申告書を送る場合は、郵便又は信書便で送る必要があります。郵送した場合の提出日は、通信日付つまり消印が申告書の提出日(発信主義)とみなされます。税務手続に関する書類の提出時期

 申告書を送付する場合は、提出用の申告書、添付書類の他に申告書の控用及び切手を貼った返信用封筒を同封します。申告書の控えと切手を貼った返信用封筒を同封することにより、後日、収受印を押印された申告書の控えが税務署より返信されます。
 所得内容の確認のため税務署の収受印がある申告書の控えを提出する必要がある場合を想定して、郵送で申告書を提出する場合は、申告書の控えと切手を貼った返信用封筒を同封しておいた方がよさそうです。

確定申告書が期限内に電子申告(e-Tax)で送信されていれば、たとえ添付書類の郵送が期限後になったとしても、申告書の提出は期限内に提出されたものとなります。

給付金について

 住宅取得にともない、国や地方公共団体から給付金の交付を受けた場合には、住宅ローン控除の適用を受ける際に、取得した住宅の価額から交付を受けた給付金の額を控除して、控除税額を算定することとなります。

 また、交付を受けた給付金については、受け取った年の一時所得として課税対象となります。

すまい給付金・グリーン住宅ポイント制度

すまい給付金及びグリーン住宅ポイント制度は、2021年で終了しました。

2022年の住宅取得にともなう給付金

 住宅取得に伴う給付金の受給がある場合には、取得した住宅の価額から受給した給付金を控除して住宅ローン控除額を算出します。
そのため、給付金の受給がある場合には、給付金の額を漏れなく入力(又は記入)する必要があります。

 また、住宅の取得にともない受給した給付金は、一時所得として所得税の課税対象となります。受給した給付金が他の一時所得と合わせて
50万円以下であれば、一時所得に対しては課税されることはありません。一時所得の計算上、特別控除として50万円を控除するためです。

参考:国税庁
No.1490 一時所得 Q&A
No.2202 国庫補助金等を受け取ったとき
国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書

給与所得者の2年目以降の住宅ローン控除

 2年目以降については、必要書類を年末調整時に勤務先に提出することで、年末調整にて住宅ローン控除が受けられます。

年末調整にて住宅ローン控除を受けるために、勤務先に提出する必要書類
●給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
●金融機関から交付された「借入金の年末残高証明書」

年末残高証明書が間に合わないとき

 年末調整の時までに、借入金の年末残高証明書の交付が間に合わない場合には、次のいずれかの方法によります。
 ●確定申告をして住宅ローン控除を受ける。
 ●翌年の1月31日までに年末残高証明書の交付を受けられた場合は、勤務先に提出することによって、勤務先にて年末調整の再計算を受ける。

年末残高等証明書が年末調整に間に合わない場合

「給与所得者の住宅借りれ金等特別控除申告書」を紛失したとき

 給与所得者が住宅取得初年度に確定申告をすると、2年目以降に年末調整で計算するための「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金特別控除申告書」の用紙が税務署より送られてきます。この書類は10年分とか13年分など、適用を受けられる年分が束になって届きますので、場合によっては、紛失してしまうことが考えられます。紛失してしまった場合には、確定申告により住宅ローン控除を受けることになります。

確定申告をして住宅ローン控除を受ける。翌年以降のために再発行を依頼する。

 「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金特別控除申告書」がなければ、年末調整では計算ができないため、確定申告をすることによって、住宅ローン控除の適用を受けることになります。
 住宅ローン控除適用の最終年度でなければ、翌年以降分の「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金特別控除申告書」の再発行を税務署に申請しましょう。

[手続名]年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請手続

2022年の税制改正による、年末残高証明書の取扱いについて

 2022年の税制改正により、2023年1月1日以後に居住の用に供する家屋について、住宅ローン控除の適用を受ける場合には、「借入金の年末残高証明書」について、確定申告書への添付が不要となります。また、給与所得者が、年末調整にて住宅ローン控除を受ける場合にも、勤務先に年末残高証明書の添付が不要となります。

 ただし2022年以前に、居住した場合の住宅ローン控除の適用については、これまで通り、確定申告時及び年末調整時に、年末残高証明書の添付が必要となります。

2022年(令和4年)以前に入居・・・年末残高証明書の添付が必要
2023年(令和5年)以後に入居・・・年末残高証明書の添付が不要(5年間の保存義務があります。)

 2023年(令和5年)以降に、入居し住宅ローン控除を受けようとする個人は、住宅ローン先の金融機関に対して、個人番号その他一定の事項を記載した住宅ローン控除申請書を提出しなければならないこととなります。住宅ローン控除の申請書を受け取った金融機関は、住宅ローンの金額等を記載した調書を作成し、税務署に提出しなければならないこととなります。

 2023年以降に入居した住宅ローン控除の適用を受ける個人においては、記載事項に年末残高を記載する必要があります。そして、確定申告時には、年末残高証明書及び新築の工事の請負契約書の写し等添付は不要となります。

 ただし、税務署長から提示又は提出を求められた場合は、確定申告期限から5年間は、年末残高証明書及び工事請負契約書の写し等を提示又は提出する必要がありますので、ご自宅にて保存しておく必要があります。
 なお、2023年以降に入居した個人が、翌年以降に年末調整又は確定申告をする場合においても、年末残高証明書の添付は不要となりますが、5年間の保存義務は生じます。

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